すでに「資本主義と闘った男」を読んでいた*1ので、こちらを改めて読む必要があるかと思ったが、資本主義と闘った男を再読するには時間がかかるし、理解を深めるのも大変だということで、そのエッセンスだと勝手に考えて、手にとってみた。 読んでみた結果、宇沢弘文という経済学者の思想形成の背景に対する理解が自分なりに深まったと思う。まず時代背景が大きい。生まれた頃から多感な思春期を、世界恐慌から15年戦争という死と隣り合わせの世界で生きてきたこと*2。そして終戦後の混乱期に学生時代を過ごすことになる。おそらく多くの矛盾の中で生きていくことに対する思いがあったのではないか。 この2冊は常に身近に置いておきたい…