朝井リョウ 「生殖記」朝井さんの新しめの作品が気になって買ってみました。「2025年本屋大賞」にノミネートされた作品となります 主人公は総務部に勤める男性、に宿っている生殖本能。幼少の頃から家族や学校といった共同体からことごとく拒絶されて生きてきたため、社会そのものが自分に合っていないと判断して「属する共同体から追放されず、でも共同体のために何もしない」を毎日の目標として無為に生きているだけであった。会社の同期や後輩、上司などがどういった考えをしているかは一切興味ないが、自身が拒絶された理由である同性愛者の話にだけは興味が湧き始める、というお話。 人間の価値観と生き方をテーマにした作品となりま…