ある着物民のインスタを眺めていた。 大正ロマンを想わせる装いだった。 美しいなぁ、まるで竹久夢二の美人画のようだと、ぼうーっと眺めていたら、 なぜか、"ある言葉"を思い出した。 あれは確か、私がRに、妻子持ちの彼にはどうにもできないことについて、電話口でさんざん文句を言い、泣き散らかしていた時のことだ。 ひとしきりわめいて、トーンダウンした時、くすりと、電話の向こうでRが笑う声が聞こえた。 「え、なに?なんで笑ってるの?💢」 鼻をぐずくず言わせながら、ムッとして聞く私に、Rがつぶやくように答えた。 「可愛らしいな、と思ってね……」 「へ?」 私はキョトンとしたものだ。 浮気相手の中年女が、自分…