「病気でも恋愛していい?」一目惚れから始まった真剣な想い 午後の光がカーテン越しに、部屋の中をやさしく照らしていた。 テーブルの上には湯気の立つコーヒーカップ。スピーカーから流れる音楽は、まるで風のように静かだった。 そのあいだに、ボクとマユミの沈黙があった。 「……自分が、こんな体なの、わかってるんだ」 ゆっくりと口を開いたボクの声は小さくて、それでも、どこか決意のようなものを帯びていた。 「それでも、好きだ、好きだって……無理やり自分に言い聞かせて、突き進んだんだ。だからさ、もう離れたくないなんて……そんなの、わがままだよな」 マユミはコーヒーカップを両手で包み込むようにして、じっと僕を見…