院政を始めた白河上皇の狙い 今回の主役は源平争乱の影の主役ともなった白河上皇。日本で初めて院政を行ったことで知られるが、天皇を操って事実上の専制君主として振る舞った人物である。結果としてそれが武士の台頭を促し、図らずしも古代社会から中世への変革を促したことになる。 白河天皇 1086年白河天皇は突如として譲位を発表する。即位して14年、34歳という若さで退いて上皇となった白河上皇は、天皇位を8歳の息子の堀川天皇に譲る。これは当時の事実上政治を仕切っていた藤原摂関家から権力を取り戻そうという狙いがあった。当時の天皇は事実上摂関家に支配されていて直接的な権力は行使できない立場だった。そこで白河上皇…