前々回の「妖怪馬鹿 化け物を語り尽くせり京の夜」からリンクして 「百鬼丸はヒルコなのか?」です。 さて、いつものコトですが、本題から遠いところ、『妖怪馬鹿』の続きから、 『 塗仏 (ぬりぼとけ) 』 とは? 鳥山石燕の『図画百鬼夜行』では、垂らした目玉を指さし、仏壇の中から現れる黒い肌にぺろりと舌を出した坊主の妖怪、仏壇が描かれているのは『図画百鬼夜行』のみ。また、江戸時代の絵巻物や絵双六には「ぬりぼとけ」あるいは「ぬり仏」とあり、これには長い髪の毛の様なものが背面に描かれている。狩野派の絵師、佐脇嵩之の『百怪図鑑』にも「ぬりぼとけ」とあり、両目が飛び出した真っ黒な坊主の姿で描かれ、これには魚…