ケンペル 礼節の国に来たりて 表紙 ミネルヴァ日本評伝選 ケンペル 礼節の国に来たりて B・Ⅿ・ボダルト=ベイリー 著 中直一 訳 ミネルヴァ書房 発行 2009年9月10日 初版第1刷発行 はじめに ドイツ人ケンペルは十年の長きにわたって大旅行をなし、モスクワを経てペルシャへ、そしてそこからセイロンとインドを経由してインドネシアへ、そして日本にやってきた。 ケンペル自身は、自分の詳細な日本論の出版を見ることなく没した。 彼が生前刊行したのは、自己の大旅行をについて一つの概観を与えるような著作一冊のみだった。 ケンペルは当時の日本の日常的な事柄、一般庶民の生活を書き残した。 ケンペルの故郷レム…