・紀元前192年 匈奴の単于,攣鞮冒頓は、漢の皇太后,呂雉に対して書簡を送り、どちらも独り身で楽しみがないからとして、「お互いに持っているもので無いもの」を埋めよう、と述べ求愛した。雉は怒って匈奴を攻めようとしたが、説得されて止めた。雉は自分が髪や歯が抜け、歩行も困難な身であり、冒頓は聞き誤ったのだろうとして、馬と馬車を差し出し、劉一族の女性を公主に仕立て嫁がせた。 ※冒頓としては、女性に出会った場合口説かなければ失礼にあたるという、遊牧民の文化に基づいて書簡を送ったとも考えられる(楊海英『逆転の大中国史』)。 ※冒頓は本当に妻に先立たれたのか、以前に差し出された「公主」は死んだのか、実際は不…