すっかり師走だが、先月、つまり晩秋に東京・神保町の「御菓子処 さゝま」の紺地の渋い長暖簾をくぐった。 長暖簾には「御くわし屋」とこだわりを感じさせるくずし文字で表記されている。 ここは知る人ぞ知る都内でも有数の上生菓子屋さん。 季節ごとの生菓子を買い求める固定ファンが多いことでも知られる。 ほとんどが茶会や茶席用に、あるいは大事な人への手土産として、はたまた自分へのご褒美用にワンランク上の和菓子を買いに来る(例外ももちろんある。たとえば私)。 私がここを訪れたのは先月11月のこと。なので、今日現在(12月5日)、季節の生菓子は切り替わっている。 とはいえこの店の目玉の一つ「松葉最中」や羊羹類は…