今の生活に、はっきりとした不満はなかった。 仕事もある。家もある。傍から見れば、安定した暮らしだったと思う。 それでもふとした瞬間に、こんな考えが頭をよぎる。 「この生活、あと何年続けるんだろう?」 今の暮らしを手放すのは怖い。でも、何も変えずに歳を重ねていくことも、同じくらい怖かった。 私は都会を離れ、島へ移住した。そして、最初に現実を突きつけられたのが引っ越し後のご近所挨拶だった。 引っ越し前から始まっていたご近所付き合い まずは、引っ越し前にできるだけ情報を集めた。 私たちが購入した家の前の住人に連絡し、ご近所さんの話を聞く。どこまで挨拶に行けばいいのか。誰を頼ればいいのか。 何も知らな…