諸般の事情でしばらくは低調が続きそうです。 ◆『気分はもう戦争』矢作俊彦・大友克洋 昔読み逃していた作品。改変歴史ものの系統になんとなく最近興味が寄っていて、どうかなと思って初読。一時、享楽的な80年代のノリで戦争が描かれていたら残念だという迷いもあって随分時間が経ってしまった。が、さすがに評価の高い作品だけあって、作品発表当時の楽天的な空気はありつつも、基調はあくまでも乾いたアイロニーにあって、ほんの少しの気まぐれや失敗から悲惨な運命が訪れる話が並ぶ。通しで登場する人物もいるが、大枠は連作形式で、そのためハードボイルドからドタバタまでとバリエーションの広さが楽しい。本筋には無関係ながら、野球…