正徳5年9月16日。文左衛門は朝飯の後に甚左へ出かけ、酒を頂く。甚左と共に市兵衛のところへ出かけ、ふぐ汁・すびて(酢押)で酒を頂く。市とともに3人で大須などへ出かける。稲荷へも出かけ、稽古浄瑠璃をしばらく聞く。夕暮れ頃帰宅する。近頃、荏油(えごま油)は1升250文。鯨油は230、40文。
正徳5年1月27日。御比丘尼所御中間目付林右衛門が七間町の牢に入る。御下屋敷奉行から牢米を出す。妻子は与五左衛門ところから世話をする。左近右衛門中間又六は稲葉林大夫が世話をする。七つ寺で仕舞が行われる。殊の外流行る。稲荷で稽古浄瑠璃が行われる。大坂から吉右衛門という者を呼び寄せると。
正徳4年12月1日。文左衛門は口米の俵を5つ拵える。稲荷で稽古浄瑠璃が始まる。1段の床代は1人3銭ずつ、その後夜の浄瑠璃は中止となり、昼だけとなる。