「横須賀で訓練をして西へ向かった」、「教員をしていたから徴兵が遅くて我が家は助けられた」。戦後生まれの母から聞けた祖父母(母の両親)の戦争に関する話はこれだけです。母が戦争の話題を好まないのと、祖父母もほとんど話してくれなかったようです。 子供のころ一度だけ、海軍の制服に帽子をかぶった祖父の白黒写真を見せてもらったことがあります。祖父母の部屋の箪笥の上のホコリっぽい箱から見せてくれたのを、今でも記憶しています。 祖父母から直接聞けた戦時中の体験は、当時勤めていた学校の運動場を畑にしてサツマイモを植えたということくらいです。ちょっと恥ずかしそうに、こういう話はもういいよと遠慮がちに話していました…