インターネット環境の発展で一昔前よりぐっと距離は縮まったものの、それでも普段はあまり馴染みのない海外競馬。自分は、そうした海外競馬をレポートしてくれる旅行記の類が好きで、本書もそうした一冊。1991年『ハネムーンは巴里の競馬場』(ミデアム出版社)の改題・文庫化。 この本では、1984年から1990年までの間に、タイトルにもあるフランスのパリとイギリスのロンドン、加えて香港と韓国、そしてオーストラリアを訪問している。この本が目を引いたのは、韓国競馬を取り上げている点だった。パート1国でないとか、日韓関係のもつれだとか色々あるんだろうが、現在でも日本において韓国競馬は馴染みが薄く、ましてや著者が訪…