東の町に、ゆらという美しい女性が住んでいました。 彼女は巧みな手織りの技術を持ち、皆をも驚かせるほどでした。 一方、西の町に、つばさという男性がいました。 彼は勤勉で誠実な性格であり、馬を飼う仕事をしていました。 この国では、東と西とで激しい対立をしていました。 当然、お互いに人が接触することは禁じられていました。 しかし、ある日ゆらは、商人に連れられて、小さな子供達のために西の町で織物を作って見せました。子供達は「何て美しいものなんだ」と感激しました。 「いつか私もおねえちゃんみたいになる」そういって夢を抱く子供までいました。 また、織物を織るゆらの姿は天使のように美しかったのです。 その噂…