親からもらった名前は一つしかない。僕の本名は幸雄であるが、子供のころから病弱で、母親は名前が悪いと鉄雄にしようと本気で思っていたようだった。鉄のように強く、か。子供心にそれは寂しかった。名前で人生が変わるわけもない。きっと生まれた時は良い名前だと両親は思ったのだろう。それを変えるのか?まぁなんにせよ、付けてくれた名前の漢字はストレートに読めるし星のようにも輝かないのだから、今でもありがたい。 二人の娘の名前も考えた。生まれた月を感じさせる漢字ややまとの言葉。さつき、みなづき、ふみづき・・。瑞々しく美しい樹々と若い菜。そんなふうに浮かび、名付けた。今も二人は自分の名前が好きと言う。うれしい。 僕…