青空の下でピザを持ち運んでいる。少し冷たい風が吹くものの高い位置から差す日の光は夏そのものだ。アタックザックを背負った男性が、ピザの入った箱をビニール袋で包み、両手で持ち運ぶ姿は側から見るとシュールに映るかもしれない。これは大学へと向かう僕の姿だ。ピザは駅前のスーパーで買った。元々はお寿司にする予定だったが、売場にあるピザを見て一目惚れしてしまった。両手で持ち運んでいるのは奇をてらうためではない。ザックに入らなかったからだ。立てれば入るのだが、それでは中身が崩れてしまう。そのままで店外へ出るわけにはいかないので、持っていた半透明のビニール袋に入れた。 食事にピザが並ぶだけで、なんだかちょっぴり…