1972年に放送された連続テレビ小説。
戦争中、熊本・天草を舞台にヒロインが、恋した男性が軍隊に取られ、戦死。孤児となった子どもと一緒に戦後の苦難の道を描いた作品。 ヒロインは、真木洋子が演じた。また、相手役を大和田伸也が演じたが、大和田伸也が有名になるきっかけになったのはこの作品だった。
【映画界からテレビへ (2)】 (木下恵介監督の)『楢山節考』(1958)を撮影していて、研修で1週間だけついたんですね。その後が(木下監督の)『この天の虹』(1958)。北九州の小倉にある八幡製鉄所の躍進っていうのかな、それを描く。働いている人たちを。
脚本家の山田太一先生は『異人たちとの夏』(新潮文庫)や『飛ぶ夢をしばらく見ない』(小学館文庫)、『終りに見た街』(同)など小説も多数書いておられるが、シナリオ作品では比較的リアルな話が多いのに対して小説作品では不可思議な超常現象が頻発しているのが特徴的。『丘の上の向日葵』(新潮文庫)がご自身の脚色でテレビ化された際、テレビだとラストですべて夢だったかのような趣向にはしにくい(小説ならば可能)と言われていたのを覚えている。