「映画の撮影で門などが使われた」という言い伝えについて 昭和40年代の終わりころに伯母から聞かされた話であった。 永昌寺からの墓参りの帰りに「遠回りをして帰ろう」という伯母の提案に、従兄弟と3人で路地を巡って帰ることにした。しばらく行くと、大きな門構えの家の前で伯母が立ち止まりこういった。「ここが前住んでいた家だよ」と・・・ 家の中から伯母を認めた住人の子が二人駆け寄ってきて、両親を呼ぼうとしていたのを「呼ばなくて良いのよ。今日は散歩しているだけだから」とだけいいその場を後にした。 その当時、家は借家として人に貸しており、伯母が管理を任されていたのを知った。 「古い家だから、あちこち痛むのよ」…