自分が生きている時代では、到底考えられない、経験できないようなことが過去にあった。自分の生まれる前の時代のこと、人々のことを読書を通して知れるというのは、とても恵まれていることだと思う。 二十四の瞳 (角川文庫) 作者:壺井 栄 KADOKAWA Amazon 戦時中を生きた作者による、貧しい漁村を舞台にした物語。 (あらすじ) 海辺の寒村にある小学校の分校に、若い女性教師が赴任した。村人も子供たちもどこか見下したような態度を取るものの、女性教師は明るく担任を務める。貧しい子供も裕福な子どもも、愛情をもって教えていた。女性教師がけがをしたことで休職となり、別の村の本校勤めをすることとなる。子供…