表紙は提灯を持っているギンコ。くつろいでいる雰囲気が素敵です。 「沖つ宮」は苦手なお話です。命の生みなおしのお話でゾッとする気持ち悪さがあります。病(病名不明)等で死にかけの人間を海に沈め、その後に海からあがってきたサンゴの卵のようなものを人間が飲めば孕んで妊娠するという…なんとなく怖くないですか? 「眼福眼禍」では視覚障害を持つ周(あまね)がいったん目見えるようになるもまた失明する話。目が見えなくなってハッピーエンドという結末は珍しい。 「山抱く衣」では地すべりで父を亡くし、姉も子供を産み死んでしまった塊の苦労がわかるお話。ギンコも絡んでは来るのですが蟲と共存するようなお話なので安心して読め…