いまから約200年前、失脚したある宰相(さいしょう)の邸宅から一枚の裸体画が発見され、スペイン中に衝撃が走った。 その裸体画とは、フランシスコ・ゴヤ・イ・ルシエンテスの傑作「裸のマハ」 絵の注文をした依頼主は、王室の実権を握っていた王妃マリア・ルイーサの愛人で、25歳にして宰相にまでのぼりつめたマヌエル・ゴドイ。 完成した「裸のマハ」はゴドイの隠し部屋に納められ、限られた人のみが鑑賞する絵となる。 ゴドイは「裸のマハ」の上に同サイズの「着衣のマハ」を重ねて飾り、ハンドルを回すと下から「裸のマハ」があらわれる仕掛けをつくっていた。 こうすることで、よりエロスが際立つと考えたのだ。 ヘンタイよ。男…