美術史を学ぶのにはヨーロッパの美術館に行かなければ本物に触れることが出来ないジレンマがある。 日本で観ることができないスライドで学ぶ美術史は、本当にその作品は存在するのかイメージを膨らませて想像しながら、いじましく学ぶ。 友人の旦那さんはパリ生まれのパリ育ちで、ルーブル美術館は小さな頃から何度も行っていたという。 なんという羨ましい環境。 子供の頃から本物の作品に触れるのは美術を学ぶ以上に、感性を研ぎ澄ますのに極上の環境と言えよう。 学生時代からヨーロッパの美術館巡りは憧れと夢だった。 初めてルーヴルに行けたのは30代だったが、あの美術史で学んだ全ての作品がスライドで見た作品とどれだけかけ離れ…