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計量法

(社会)
けいりょうほう

日本の法律

(平成四年五月二十日法律第五十一号)

計量法(昭和二十六年法律第二百七号)の全部を改正する。


中略

   第一章 総則

(目的)

第一条
この法律は、計量の基準を定め、適正な計量の実施を確保し、もって経済の発展及び文化の向上に寄与することを目的とする。

(定義等)

第二条
この法律において「計量」とは、次に掲げるもの(以下「物象の状態の量」という。)を計ることをいい、「計量単位」とは、計量の基準となるものをいう。

   長さ、質量、時間、電流、温度、物質量、光度、角度、立体角、面積、体積、角速度、角加速度、速さ、加速度、周波数、回転速度、波数、密度、力、力のモーメント、圧力、応力、粘度、動粘度、仕事、工率、質量流量、流量、熱量、熱伝導率、比熱容量、エントロピー、電気量、電界の強さ、電圧、起電力、静電容量、磁界の強さ、起磁力、磁束密度、磁束、インダクタンス、電気抵抗、電気のコンダクタンス、インピーダンス、電力、無効電力、皮相電力、電力量、無効電力量、皮相電力量、電磁波の減衰量、電磁波の電力密度、放射強度、光束、輝度、照度、音響パワー、音圧レベル、振動加速度レベル、濃度、中性子放出率、放射能、吸収線量、吸収線量率、カーマ、カーマ率、照射線量、照射線量率、線量当量又は線量当量率
   繊度、比重その他の政令で定めるもの
 この法律において「取引」とは、有償であると無償であるとを問わず、物又は役務の給付を目的とする業務上の行為をいい、「証明」とは、公に又は業務上他人に一定の事実が真実である旨を表明することをいう。
 車両若しくは船舶の運行又は火薬、ガスその他の危険物の取扱いに関して人命又は財産に対する危険を防止するためにする計量であって政令で定めるものは、この法律の適用に関しては、証明とみなす。
 この法律において「計量器」とは、計量をするための器具、機械又は装置をいい、「特定計量器」とは、取引若しくは証明における計量に使用され、又は主として一般消費者の生活の用に供される計量器のうち、適正な計量の実施を確保するためにその構造又は器差に係る基準を定める必要があるものとして政令で定めるものをいう。
 この法律において計量器の製造には、経済産業省令で定める改造を含むものとし、計量器の修理には、当該経済産業省令で定める改造以外の改造を含むものとする。
 この法律において「標準物質」とは、政令で定める物象の状態の量の特定の値が付された物質であって、当該物象の状態の量の計量をするための計量器の誤差の測定に用いるものをいう。
 この法律において「計量器の校正」とは、その計量器の表示する物象の状態の量と第百三十四条第一項の規定による指定に係る計量器又は同項の規定による指定に係る器具、機械若しくは装置を用いて製造される標準物質が現示する計量器の標準となる特定の物象の状態の量との差を測定することをいう。
 この法律において「標準物質の値付け」とは、その標準物質に付された物象の状態の量の値を、その物象の状態の量と第百三十四条第一項の規定による指定に係る器具、機械又は装置を用いて製造される標準物質が現示する計量器の標準となる特定の物象の状態の量との差を測定して、改めることをいう。

   第二章 計量単位

(国際単位系に係る計量単位)

第三条
前条第一項第一号に掲げる物象の状態の量のうち別表第一の上欄に掲げるものの計量単位は、同表の下欄に掲げるとおりとし、その定義は、国際度量衡総会の決議その他の計量単位に関する国際的な決定及び慣行に従い、政令で定める。

(その他の計量単位)

第四条
前条に規定する物象の状態の量のほか、別表第二の上欄に掲げる物象の状態の量の計量単位は、同表の下欄に掲げるとおりとし、その定義は、政令で定める。

 前条に規定する計量単位のほか、別表第一の上欄に掲げる物象の状態の量のうち別表第三の上欄に掲げるものの計量単位は、同表の下欄に掲げるとおりとし、その定義は、政令で定める。

第五条
前二条に規定する計量単位のほか、これらの計量単位に十の整数乗を乗じたものを表す計量単位及びその定義は、政令で定める。

 前二条及び前項に規定する計量単位のほか、海面における長さの計量その他の政令で定める特殊の計量に用いる長さ、質量、角度、面積、体積、速さ、加速度、圧力又は熱量の計量単位及びその定義は、政令で定める。
(繊度等の計量単位)

第六条
第二条第一項第二号に掲げる物象の状態の量の計量単位及びその定義は、経済産業省令で定める。

(記号)

第七条
第三条から前条までに規定する計量単位の記号であって、計量単位の記号による表記において標準となるべきものは、経済産業省令で定める。

(非法定計量単位の使用の禁止)

第八条
第三条から第五条までに規定する計量単位(以下「法定計量単位」という。)以外の計量単位(以下「非法定計量単位」という。)は、第二条第一項第一号に掲げる物象の状態の量について、取引又は証明に用いてはならない。

 第五条第二項の政令で定める計量単位は、同項の政令で定める特殊の計量に係る取引又は証明に用いる場合でなければ、取引又は証明に用いてはならない。
 前二項の規定は、次の取引又は証明については、適用しない。
   輸出すべき貨物の取引又は証明
   貨物の輸入に係る取引又は証明
   日本国内に住所又は居所を有しない者その他の政令で定める者相互間及びこれらの者とその他の者との間における取引又は証明であって政令で定めるもの
(非法定計量単位による目盛等を付した計量器)

第九条
第二条第一項第一号に掲げる物象の状態の量の計量に使用する計量器であって非法定計量単位による目盛又は表記を付したものは、販売し、又は販売の目的で陳列してはならない。第五条第二項の政令で定める計量単位による目盛又は表記を付した計量器であって、専ら同項の政令で定める特殊の計量に使用するものとして経済産業省令で定めるもの以外のものについても、同様とする。

 前項の規定は、輸出すべき計量器その他の政令で定める計量器については、適用しない。


以下、略

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