昨日、日本記号学会のオンラインイベントで、阿部卓也さんをお招きして『杉浦康平と写植の時代』(以下『杉浦本』)を題材としたオンラインセッションを実施した。僕は聞き手として、簡単な論点提起をしつつ、議論のファシリテートをするという役回りだった。その論点提起のなかで、「記号の身体」という概念を提示したのだけど、今思うと限られた時間で説明するのは無理があり、また自分自身でも考えを整理しきれていなかった部分もあったので、ここでその概念について簡単に整理してみる。 【追記】 技術的ディテールの記述について阿部卓也さんからご指摘をいただいたので記事中に補足を追記しました。阿部さん、ご指摘ありがとうございまし…