2024.04.07 別府市に隣接する人口三万人にも満たない小さな町である。ただ眼前の別府湾の絶景には息を呑む。 二階堂美術館で開催されている「田園風俗と田園風景」のコレクション展に行って来た。近代日本画家による「田園趣味」の絵画展である。一世紀近くも前の日本で既に画家達は田園を描く事で「自然への畏敬や豊穣の喜び、静かなやすらぎ」、などの様々な思いを託した。まさに「豊後の國佐伯」の世界ではないか。急速な都市化や工業化に対するアンチテーゼでもあろうが、現在の日本においては更に田園回帰の意味は深まっている気がする。 「自然が宿す豊かな生命力、人と自然とが共生する光景」は人間性回復の良薬であろう。幼…