1.フィクションとして読んでください たぶんもう時効だと思うので書いてみようと思う。ただ、もし時効じゃなかったら関係者が困るかもしれないので、これはフィクションですということにしておいてください。 あれは何年前だっただろう? 調べればすぐわかるけど、面倒くさい。確か1月4日、正月休みの終わり。明日から仕事なので、帰省先から職場のある某県某市へ戻るため、秋田新幹線「こまち」に乗り込んだときの話だ。 普段は買わない週刊少年ジャンプを、その日は吹きっさらしの秋田駅のホームで読んでいた。なぜなら、僕の好きな小説家・乙一さん(同い年)の作品を、『デスノート』の作画で知られる小畑健先生が漫画化していた号だ…