新書725ゾルゲ事件 (平凡社新書 725) 作者:加藤 哲郎 平凡社 Amazon 1941年9月から翌年4月にかけて、ソ連に対する機密情報漏洩の疑いで合計35人(うち外国人4名)が検挙された。いわゆるゾルゲ事件である。この事件でリヒャルト・ゾルゲと尾崎秀美(ほつみ)の2人が、1944年11月7日、死刑に処せられた。 「ゾルゲ事件」(加藤哲郎/平凡社新書)によれば、ゾルゲは1895年、ドイツ人の父親とロシア人の母親の間にアゼルバイジャンのバクーで生まれ、3歳のときベルリンに移った。国籍はドイツである。第1次大戦でドイツ軍に志願して重傷を負った。ベルリン大学とキール大学で労働問題とマルクス主義…