花の東京は、今も金持ちが多い。 都道府県の1人当たりの平均所得では、常にトップだ。 だから、東京人は金持ちだというイメージが強い。 ところが、実は昔から貧乏人も多かった。 落語でよく出てくる長屋の住人もそうだ。江戸時代のことかな。 「宵越しの金は持たねえ」と粋がるが、なに、はじめから持っていない。 子どもを食わせられない田舎の貧しい親は、口減らしのために吉原に娘を売った。 もし、地方の農村が豊かだったら遊女の成り手もなく、その他各地の花街もない。 遊女の多くは、借金のかたにされて逃げられず、大抵は性病に罹って若くして死ぬ。 が、遊女の貧困と悲劇がなければ、遊郭や花街から様々な文化は産まれなかっ…