先月、日銀がマイナス金利政策を改め、17年振りの利上げ(というか金利のある経済環境)に踏み切った。金利は資本主義の鼓動であり、これまでの10余年間日本経済は仮死状態にあったともいえる。ようやく金融正常化のだ一歩が記されたわけだが、当面する課題も多い。住宅ローンを抱えている人、つなぎ融資にたよる中小企業などにとっては、困った事態である。ポピュリストたちは、一斉に日銀の決定を非難するだろう。 政府財政についても、困った話がある。日経紙によれば、1,000兆円を越える債務を抱える日本政府は、このまま金利が少しずつでも上がっていけば、2033年には今の国債利払いより15兆円多くの利払いをすることになる…