海洋民にとっての鳥 前回朝鮮半島の卵生神話は中国の神話の影響を受けて、王の正統性を説明する王権の正当化としてつかわれたのだろうということをお話しました。 確認されている中国最古の王朝である殷(紀元前16世紀頃〜前1046年頃)の伝説上の始祖、契(せつ)も母親が玄鳥(ツバメ)の卵を呑み、身ごもって生まれたとされています。 契は卵から生まれたわけではなく、卵がきっかけとなって生まれたことになっています。卵生としては中途半端な感じです。 この話は紀元前7世紀頃につくられた『詩経』にみえるため、実際に殷にそのような神話があったというよりは後に創作された可能性が高いと思います。 殷は黄河中流域の鄭州付近…