閉された言語・日本語の世界 【増補新版】 鈴木孝夫新潮選書2017年2月25日*本書は1975年『閉された言語・日本語の世界』(新潮新書)として刊行されたものに加筆修正をほどこし、増補新版として再刊するものである。 megureca.hatenablog.com 昨日の続きを。 第四章では、日本文化と日本人の言語観。著者は、日本の特徴として等質性をあげている。島国であり、国民のほとんどが日本語を話す。身体的特徴も、ほぼ似たり寄ったり。肌の色や髪の色、多少の差はあれど、アメリカのような人種のるつぼの国にくらべれば、個人を描写するのに肌の色や髪の色は話題にならない。ニュースで、逃走している犯人につ…