君が代(古今和歌集巻第七(京都大学貴重資料デジタル・アーカイブスから引用)) 「我が君(君が代)は千代に八千代にさざれ石の巌となりて苔のむすまで」 (愛しき君の世が、千年も幾千年もの間、小さな砂がさざれ石のように、やがて大きな盤石となって、苔が生じるほど長い間栄えていきますように) 私の知人の中には、「おどろおどろした旋律で、気味が悪い。どうしてこんな暗い歌が我が国の国歌なのだろう?」と首を傾げる者もいるが、曲調は日本独自の雅楽をルーツとしているためで、暗いというのは、ロックとラップに染まった現代歌謡界では致し方ない評価といえよう。しかし、詩の方は、1000年以上前の和歌であるにもかかわらず、…