「社長解任寸前」「あすは我が身」。そんな見出しのついたニュース記事を最近目にした。議決権行使が“杓子定規”になり、企業と株主の間に対話がないまま、取締役の再任が否決されることが現実に起きているという。なんとなく形式でやっていた株主としての行為が、実は企業の命運を左右していた。そう思うと、急に「議決権」の意味が重たく感じられる。 それでも私たちは、その重みを本当に引き受けているのだろうか?ふと、自分のやっている「議決権行使」のことを振り返ってみたくなった。 株主総会の季節になると、封筒がどんどん届く。 中には、いつもの資料。取締役の選任、社外役員、監査役、配当金、報酬……。読もうと思えば読めるけ…