古代史において、「その時、歴史が動いた」場所。 飛鳥宮跡に立つと、「広さ」よりも「空」が目に入る。遮るものの少ない地平の上に、光がまっすぐ落ちている。石敷きの面は、いまは草に縁どられ、白い円柱が等間隔に立っているだけだ。けれど、その“何もなさ”が、かえって強い。ここには、かつて国の呼吸があったのだ、と地面のほうが先に言ってくる。 飛鳥宮跡(飛鳥京跡・飛鳥古京跡とも呼ばれる)は、奈良県明日香村に残る、飛鳥時代の政治都市・飛鳥の中心部。一般的には「大化の改新(乙巳の変)」の舞台と言ったほうが馴染み深い。 飛鳥時代、4人の天皇によって、4つの宮都が築かれた場所である。 宮殿だけではない。官衙や豪族の…