「エネルギー」(上下)黒木亮 <所感> 2008年発刊。国際的な資源ビジネスの当時の最前線を書いた経済小説。 圧倒的な情報量と取材力、そこに自身の実務経験が加わった黒木ワールド全開。 主に3つのテーマをもとに小説は進む。 ・サハリンの巨大ガス田開発サハリン2プロジェクト(本書ではサハリンBと記載)(これは昨年夏に三井物産と三菱商事の出資継続がニュースとなった) ・イランの油田開発案件 ・石油ディリバティブ取引 特にサハリンBでは担当する主人公の商社マンの妹が環境NGOの立場で、ガス田開発を糾弾する点はこの手の開発において象徴的な側面を表現している。 環境NGOの主張が全て間違っているとは言わな…