「abさんご」 黒田夏子2013年文藝春秋 先日、知人との会話の中で、黒田さんの話題が出たので、第148回 芥川賞 (2013年)を受賞した本書を手に取ってみた。図書館で借りた。手に取って思い出した。私、これ、読もうとしたことある。。。 多分、一度、この本を手にした人は、忘れないのではないだろうか。その特徴的な体裁に。 単行本の「abさんご」は、「abさんご」のほか、「毬」「タミエの花」「虹」の4つの物語から構成されている。そのうち、芥川賞受賞となった「abさんご」は、横書き。他の3編は縦書き。まず、そこに、違和感というか、なじまなさを感じる。 左開きと、右開きが同居しているので、座りが悪いと…