衰退した斜陽産業と揶揄され緩やかな死を待つだけのノベルゲー業界。ホントウだから仕方が無い!しかしながら、まだ月に数本はシナリオゲーが発売されていますよ!!選択肢があるだけまだ良いのかもしれません。2月には幻の大作『サクラノ刻』が本当にマスターアップされ待ち受けています(3月末発売だと新年度がとても忙しいので2月末のまだ余裕ある時で本当に良かった)。また個人的な課題として、ノベルゲーのライターの皆さまが絶賛しているブルアカのシナリオに向き合わねばならないと思っています。文章が読めるのは幸せなことです。さて、『サクラノ刻』や『ブルアカ』が話題の時世ですが、まずは1年のはじめを占う1月ゲーについて見…
読んでいて苦痛。我儘・自分勝手・強引で自分を大正義と思っているヒロインの地雷シナリオ。 ハイカーストで学園のプリンセスをウリにしているがその要素は微塵も感じられない。 ライターが描写でヒロインの魅力を表現できず、所与の設定なので読者は従え的な感じ。 テキストもSMEEのお家芸であるはずのお馬鹿なギャグが完全に滑ってしまっている。 飼い犬の怪我で病院に付き添ったことを恋心の萌芽の契機としたのにその後犬は1回も出て来ない。 親戚が来ると気まずいから休日に家にいられないという伏線も完全にブラフであった。 学園編はこのヒロインだけだし、社会人編だけだと企画通らないから数合わせで用意されたのか? あと普…
副業先の家庭教師の教え子である引っ込み思案な少女が恋情を通して成長する話。 清宮千津は看護系大学を目指すJK。富裕階層所属で育ちの良さも窺えるおっとり系。 しかし(だからこそ)集団生活に馴染めず成績は低迷、塾も女性の家庭教師も合いません。 そんな中、社会人男性のカテキョとして選ばれたのが主人公。親身に寄り添う指導を行います。 恋する乙女は強く主人公に惚れた千津は精神的に成長し集団生活にも適応していきます。 一方で主人公への想いは深まっていき、証拠を欲しがるようにまでなります。 清宮夫妻に相談した所、婚約証明を行うことになり、千津とハッピーエンドを迎えます。 個人的には千津が看護師を目指すことへ…
アンティーク家具の修復という設定を全く活かせず束縛系女のキレ芸に終始したシナリオ。 キャラ付けのために安易に専門分野の属性を付与するとシナリオが陳腐化する典型的な事例。 家具が好きだという割には家具の話は味付け程度にしか出てこず、とても残念である。 シナリオの主軸は欧州出身のお嬢様に日本の庶民文化を体験させるというもの。 フラグ成立後は主人公を束縛するお嬢様がその都度光沢を無くすキレ芸だけで押し通す。 ネグレクト気味の両親との和解は丁寧に描いて欲しかったがそれも掘り下げられなかった。 コレット・カルリーニのキャラクター表現とフラグ生成過程 キャラクターに専門分野を属性として付与することの是非に…
重い!面倒くさい!湿度高い!婚期を逃した行き遅れオバサンとお見合い交際する話。 泉多恵子は個人経営のお花カフェを切り盛りする年を重ねたたおやかな御婦人。 行き遅れを心配した母親が主人公くんの実家に紹介する形でお見合いをすることになる。 しかしこれまで自分の店を持つことに人生を捧げて来た多恵子さんは躊躇してしまう。 そんな多恵子さんに、行きつけの客でもあった主人公くんが、第二の青春を送らせる! これまで仕事漬けであった多恵子さんの人生の彩りになれればフラグは成立。 多恵子さんのぶっ飛んだ所や面倒くさい所を受け容れながら交際し結婚に至る。 泉多恵子のキャラクター表現とフラグ生成過程 年齢を重ねた行…
新機軸を打ち出そうとした『ハジラブ』がコケたのでいつものSMEEが帰ってきた!! 今回はフラグ圧し折り方式で学生編→社畜編A/B→社会人編へと進んでいく。 学生編のヒロインは正直言って微妙だが、社会に出てからのヒロイン達が真骨頂。 副業の家庭教師の生徒・勤務先の社長の令嬢・自営業の茶店の店員と皆が個性的で可愛い。 バカゲー・アホゲー・ギャグゲーの三拍子揃ったテキストで笑えてしかも泣ける。 特に婚期を逃した社会人編は破壊力抜群で行き遅れの多恵子さんは素晴らしい。 これぞSMEEだというメーカーらしさ溢れる作品。HOOKに奪われた株を見事取り戻したって感じ。 【目次】 泉多恵子√(社会人編) コレ…