本格ミステリーで時折使われる手法に「ダイイングメッセージ」というものがある。殺人事件の現場で、被害者が死に際に何かを書き残したり、何かを指さしたりすることだ。巨匠エラリー・クイーンは何度もこの手法を使い、晩年の「最後の女*1」では究極のダイイングメッセージを読者に贈った。 ただ「死者のメッセージ」が現実の法廷に登場するなどとは、私は考えもしなかった。しかし今回米国の殺人事件の裁判で、被害者が出廷したとの記事があった。そんなことを可能にしたのは、そうAIである。 射殺されたアリゾナ州の男性、裁判で被害者として意見陳述 AIで動画生成 - BBCニュース 故人の種々の情報から生成されたアバターが、…