Autistic

Autisticの中には、「理由はわからないが、ある部分においては、自分は他人より他者の感情を察知する力が強い」と思っている人ももしかしたらいるかもしれない。僕もその一人だ。 もちろん、魔法のように「他者の心がわかる」とは思えなくて、相手の表情の細部に着目して、それを分析的に処理しているのかもしれない。ただ、これは自然にやっていることなので、どういうことなのか、自分でもよくわからない。 いわゆる定型発達の妻は、もう少し他者との関係のなかの、空気や感情などを全体的に捉えている気がする。僕は細部に着目するので、全体を取りこぼすことがある（妻の場合はその逆がありうる）。それで、相互に補完し合っている…

障害と、自分のアイデンティティとのあいだにはどのような関係があるのだろうか。僕は、実生活やSNSでASDの社会的な偏見に直面する中で、自分のアイデンティティとASDはどのような関係にあるのか、考えたくなった。つまり、ASDを自分のアイデンティティとして、それを恥じずに誇りを持つのか、それとも「ASDを抱えている者」として障害を受容してゆくのか、ということだ。前者をアイデンティティ・ファースト、後者をパーソン・ファーストという。*1 もちろん、どちらかしかない、ということではないだろう。ただ、ASDという存在は、僕の中ですでに生活の多くを占めている。社会の方が、ASDに（過剰に）着目するようにな…