第1話 勝手に塩クロワッサン いつも決まった時間にパンを買いに来る女性がいる。 私はその時間が近づいてくると 店の中を綺麗に整理し、 時間を見計らって焼き上がったばかりの 彼女がよく買うクロワッサンを並べ その時間を待った。 別に彼女が気になるとか、 どうのこうのというわけではない、 ただクロワッサンを食べて欲しいだけだ。 そして店を閉める時間になった。 寒かったせいかお客様もあまり来なかったが、 彼女も来なかった。 別に彼女のせいではないが、 今日は余ったクロワッサンを 持って帰ることにした。 帰り道、彼女が彼氏らしい男性と パスタ屋さんに入っていくのが見えた。 家につき、ふとさっきのことを…