『僕は一生が大事だと思いますよ。来世があろうが、過去世があろうが、この一生が大事だと思いますよ。有島武郎『或る女』(新潮社)』 過去に対する意識が強い人がいます。 一方、来世に希望を持つ人もいます。 人によっては、現世は、苦痛の地獄でしか無いようです。 そこまで、深刻でなくても、「今」には、居心地が良くないようです。 「この一生が大事」というフレーズのくり返しは、際立った表現として感じられます。 「生きているだけで丸儲け」と言ったコメディアンがいました。 つまり、生かされ、生きている間こそが大事だというのが、有島武郎のフレーズですね。 「おもしろくない」とか「つまらない」、「楽しくない」と聞く…