欧米とロシアの対立は、2022年2月のウクライナ侵攻で決定的となったが、その亀裂は2014年のクリミア侵攻で生じていた。このときミアシュマイアーは、「NATOの東方拡大がこれを招いたのだ」と批判した。これはプーチン・ロシア側も強調し、現在に続くウクライナ戦争の中心的論点でもあるので、見ておきたい。 以下は下記の論文の引用・要約とそれへの注釈である。これは 2014年3月のクリミア侵攻後に書かれたもので、今から9年前であるが、今回の侵攻後の見解も基本的には変わっていないようである( ”だから言ったではないか” という声が聞こえてきそうだ)。 『悪いのはロシアではなく欧米だ ― プーチンを挑発した…