19人と数において戦後最悪の殺人事件である2016年の相模原障害者施設殺傷事件には不可解な点があります。犯人の植松聖の両親がどのように植松を育てたかについての情報が全くないことです。「障害者なんていなくなってしまえ」という理由で障害者施設に忍びこみ大量殺人を犯すなど、世界史上にも例がないでしょう。当然、植松のような凶悪犯人がどうして現代日本に生まれたのかの検証が徹底的に行われるべきなのに、肝心要の両親の子育て情報がありません。友だちや恋人の証言は多いのですが、植松の人格形成に影響を与えた人物は出てきません。 「犯罪は社会を映す鏡である」という言葉があるように、確かに、この犯罪は現在の社会状況を…