次に訪れた地は、すぐ近くにある上畑。ここでお会いできた昭和20年生まれの73歳。Yさんは、大和牛を育牛し、販売する畜産業を営んでいる。冬野の民俗取材に度々通っていたこの山道。通る度に見ていたサイロがそうだったんだ。牛が食べる飼料。乾し藁・草を貯蔵するサイロとわかった。藁を食べる牛。落とした糞は、畑の肥料になる。まさに循環型社会形成のひとつの手段。現在、育牛している大和牛は、50頭。なにかと忙しいようだ。ここら辺りは標高がある地域。積雪時は、例えジープのような四輪駆動車でも上り下りが無理だ、という高地集落。チェーンを装着してもスリップする急な坂道。冬場の暮らしが難儀する、という。かつての牛は、農…