シンクロニズム 戦艦の論 3-7 「レインボーブリッジ封鎖できませんっ！」
日本と、世界と、地球を守る、
セブン、ヤマト、エヴァの防衛基地は富士山麓周辺にあり、
戦闘機、宇宙戦艦、決戦兵器の発進シークエンスの背景には、
富士が遠く聳えている、しかし、ガンダムにその固定パターンはない。
日本を舞台に設定しなかったからだ。
ガンダムは、『地球防衛軍』や『マジンガーZ』が常習して来た、
この日本びいきのフジヤマ文化遺産を覆し、
宇宙時代にあった、よりグローバルな設定作りを旨とした。
だが、意図するしないに関わらず、
結局トクガワに引き寄せられる。
「REAL GRADE 1/1 RX-78-2 」、
等身大抜刀ガンダムは、2010年７月、
世界に裾野を広げる巨大カンパニー、
「バンダイ」お膝元の駿府静岡に立つことになった。
ちなみにそれは現在、ダイバーシティーに配置転換させられているが、
そもそも台場から、富士の麓に持っていかれた経緯がある。
いや、そんな瑣末なことより重大にして、
日本人に忘れられている事実は、
江戸湾を埋め立て、台場(砲台)を建設したのが、
国体を「黒船」から守ろうとした、会津藩であるということだ。
夏休み お台場イベント(参考情報)
「安彦良和アニメーション原画集 機動戦士ガンダム」発売記念展
http://gundamfront-tokyo.com/jp/yasuhiko/
鶴ヶ城を見下ろす磐梯山は、
その美しさから会津富士と呼ばれている。
この麓に、急峻な崖を逆落としで流れ込んで来たのは、
溶岩流ではなく、トクガワに反旗を翻した、
西国のサムライたちであった。
ところで、宇宙戦艦ヤマトの登場人物のほとんどは、
日本史に名を刻んだ有名人の苗字から採用している。
一方、ガンダムにそのような継承はないようだ。
しかし、わずかにしか存在しない和風名に、
フクシマの地名を見いだすことができる。
ホワイトベースの士官室に潜り込んで、
行き先が、宇宙基地ジャブローであることをリークしたのは「ミハル」だ。
奥羽越列藩同盟で、最初に官軍に寝返った三春藩と同じである。
ここからもたらされた有力情報によって、
精鋭会津の防衛ラインは裏をかかれ、
手薄な峠を一気に抜かれてしまった。
さて、現在の福島県中通りに位置する三春町の隣は、
田村市で、この地の由来は有名な坂上田村麻呂にある。
田村麻呂は征夷大将軍という官職についていた。
これが、鎌倉開府を経て後世の徳川将軍職に繋がる。
ガンオタ少年は、多様な人種が集まっているホワイトベース乗員に、
数少ない日系人が含まれていることに親近感を覚える。
君は、その飯盛担当が「タムラ」というのを覚えているか？
山に囲まれた会津盆地は天然の要害である。
しかし、台場建設と都警備のために、
財力を使い果たした会津藩が守るには、
あまりに広過ぎた。
四方の国境に限られた主戦力を配したために、
宇都宮、長岡ほか各地を転戦して来た歴戦の兵を集めても、
本城を守る兵力が圧倒的に不足していた。
「十六橋、封鎖できませんっ！」
近代兵器で軽装した薩長土佐勢は、峠を越え、
橋を渡り、休むことなく機動的に進軍する。
前線近くに陣取っていた、藩主松平容保とその守備隊は、
市街戦をくぐり抜けて、城に急ぎ帰るのがやっとであった。
後方に残っていたのは、子供と老人だけで、
城下に兵力はなく、防戦の指揮を取れるものなどいない。
ザクの奇襲を受けたサイド７の住民が逃げ惑うのと、
まったく同じ光景が旧暦の八月に再現された。
「退避ーっ、急げーっ！」
前線の守りについていた白虎隊の一部は、
進軍を食い止められなかったのみならず、
突破されて、敵にその存在を忘れられた。
生き延びた少年20名は、背後を襲うことも出来ず、
早くも城下へ辿り着いた大軍が、街を蹂躙していく様を遠望し、
武士の矜恃を保つため、飯盛山にてハラキリした。
「民間人を、鶴ヶ城へ急がせろ」
「あれにもやってもらおう」
「正規の武士だろうとなんだろうと、手伝ってもらわなければなるまい」
砲弾が一方的に撃ち込まれ、瓦礫が降りそそぐ激戦の最中、
外堀を越え、大手門まで取り付いた「赤い装束」の勇敢な隊長に、
正確な射撃を浴びせ、状況悪化を押しとどめたのが、
回を重ねるごとに機動戦士化して行った、八重であった。
「あん城は、すぐには落ちもはんど」
「中は年寄りと、子供ばっかりのはずじゃに、、、」
_赤い隊長 (薩摩藩士/大山弥助)
「わしの戦っていた相手が皆、年端のいかぬ少年達とは皮肉なもんだ、、、」
_青い隊長 (ジオン軍士官/ランバ・ラル)
以下、砲術指南役の娘と、
新兵器開発仕官の息子がシンクロする、
一年戦争のタイトルを集めてみた。
第三回 蹴散らして前へ
翔べ! ガンダム
第九回 八月の動乱
ジオンの脅威
第十一回 守護職を討て!
敵の補給艦を叩け!
第十二回 蛤御門の戦い
オデッサの激戦
第二十回 開戦! 鳥羽伏見
迫撃! トリプル・ドム
第二十二回 弟のかたき
激闘は憎しみ深く
第二十五回 白虎隊出陣
セイラ出撃
第二十六回 八重、決戦のとき
ガンダム大地に立つ!!
第二十七回 包囲網を突破せよ
マ・クベ包囲網を破れ!
第二十八回 自慢の娘
エルメスのララァ
第二十九回 鶴ヶ城開城
宇宙要塞ア・バオア・クー
第三十回 再起への道
脱出
フクシマにはヤマト駅もあるよ。
「数えきれない偶然は、キミに恋した必然。そのすべてがタカラモノ」
