踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望(評価:★★★★★)

結局我慢し切れず、初日に観てしまった。
 
自分でも興奮しているのがわかって恥ずかしい。
 
 
———————————————————————————————
※※※ 注意 ※※※
「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。
———————————————————————————————
 
1.評価
126分の、長くてシンプルなメッセージ
評価:★★★★★
(★…1点 ☆…0.5点,★5つで満点)
 
2.基本情報

(2012年/東宝/126分)
 
監督   :本広克行
脚本   :君塚良一
出演   :織田裕二
      深津絵里
      柳葉敏郎
      小栗旬
      ユースケ・サンタマリア
      伊藤淳史
      内田有紀
      小泉孝太郎
      北村総一朗
      香取慎吾
 
(あらすじ)
国際環境エネルギーサミットが開催される最中、湾岸署管轄内で銃殺事件が発生する。検死が終了したにも関わらず、なぜか捜査本部で拳銃の種類が報告されない。
捜査本部が設置されるより少し前、警視庁では極秘の会議が開かれていた。そこでは、警察官による事件発生を隠蔽すべく様々な工作が行われていた。
 
3.コメント
この映画を鑑賞する前に、ひとつだけ決めていた事がある。
それは、評価は満点かゼロにするという事。理由は3つある。
 
1つ目。
僕がこのブログでも他の場所でも公言してはばからない事の1つに、「仕事の全ては踊る大捜査線に教えてもらった」というものがあり、とても正常なジャッジは下せないだろうと言うのが、その理由だ。
2つ目。
だからと言って、評価を保留するというのも卑怯な気がすると思った。ここまで公言してしまった事に対して、自分自身が最後の評価をしないというのは、やはりいかにも卑怯だ。
3つ目。
華々しくはじまり、2作の映画で時代の寵児になった本作は、その後のスピンオフや、駄作であった(と言い切ってしまうけど)3作目により、徐々に評価が下がって行った。というより、「昔は素晴らしかった作品」として語られる事が多くなった。
そんな踊るに終止符を打つのだ。超良作であって欲しいと切に願う思いがそこにはあった。そして、それが叶わないのであれば、いっその事、超駄作であって欲しいと。いずれにせよ、この作品に誰にもわかるような「とどめ」を刺して欲しかったのだ。
 
 
(ここから、本格的なネタバレに入ります)
さて、本作について振り返ってみる。
冒頭では、いつもの通り「?」なシーンが展開される。すみれが唐揚げを売り、青島が揚げている。これは犯人逮捕のための大掛かりな「潜入捜査」であり、無事犯人逮捕をした後に、この店は撤収する。
ここに1つ、大事なメッセージがあったので紹介する。
2週間もの間潜入捜査を行い、近所の人と仲良くなった二人は、犯人確保後も現場に残り、既に評判になっている唐揚げを近所の人に配りはじめた。二人は、「長い間お世話になって、すごく良くして貰ったんだから、ちゃんと店じまいしないとね」と言った。つまりこれは、僕達ファンに対するメッセージだった。
 
まさか、オープニングから泣かされるとは思ってもみなかった。
 
 
さて、事件はずんずんと進んで行き、現場の捜査に関わった人物(新登場だったり、そうでなかったり)の事件との繋がりが次第に明らかになってくる。
はっきり言えば、いわゆる「現場で起きている事件」に関して言えば、凡百以下であった雰囲気を拭えない。絶望的な捜査進行状況のほとんど全てを解決したのは、和久さん仕込みだという青島の「勘」頼りだという始末。どんなスーパーマンだよ青島。それ、「お前を信用する」とか言っちゃ駄目だろ室井さん。「全捜査員に告ぐ。バナナだ」じゃねえだろ。
 
大丈夫か?
青島と室井が復職して終わりとか、ごめんだぜ?

 
結論から言えば、これは杞憂だった。
真の事件は、事件解決後、会議室に訪れたのだから。
 
唐突だがあなたは、青島と室井が交わした「約束」を覚えているだろうか?
 
テレビ版のクライマックスで交わされたその約束は、青島のこんな言葉に集約されている。
「あんたは上にいろ!俺には俺の仕事がある。あんたにはあんたの仕事があるんだ」
これは、室井は昇進しろなどという軽い約束ではない。青島は、こう言っているのだ。
「俺は下から組織を変える。あんたは早く駆け上がり、上から組織を変えろ」と。
本作クライマックスでは、これに対する答えが用意されていた。
 
つまり、それが「新たなる希望」だ。
 
ここで、僕がその結論に関して具体的に話す事はできる。なにせ、その辺りのシーンはガツンと僕の脳内に焼き付いて、しばらく離れてくれそうにないから。
でも、ここでは控えよう。このシーンを観に行くために、是非映画館に足を運ぶべきだ。
 
 
・・・でもやっぱり言いたい!!
 
この作品は、踊る大捜査線を愛し続けた全てのファンに対して、製作側があるシンプルなメッセージを伝えるために作った作品だ。
僕はそう受け止めた。
そのメッセージは、たぶん人それぞれ聞こえ方が違うんだろう。そういう種類のメッセージだった。具体的な言葉にするのは、敢えてやめておく。でも、ちゃんとそのメッセージが届いたら、あなたの胸の中には何か大きな熱い塊が産まれている筈だ。
 
つまり、それが。
あなたにとっての「新たなる希望」だ。
 
 
そしてね・・・。
二人の約束が新たなる希望に生まれ変わったんだー、という結論を以てエンドロールを観るとね。
 
「あの日見た夢の続きを
 今も 覚えているから
 あてもなく過ごす日々を
 どうにかこうにか切り抜けた
 
 僕を見つけた時から
 求め続けていたことは
 ひとつだけ」
 
これが、ガツーンと来るんだよ。。。 
 
しかし、室井さん最後になんて言ったのかな?
 
踊る大捜査線 コンプリートDVD-BOX (初回限定生産)
踊る大捜査線 THE MOVIE [DVD]踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ! [DVD]「踊る大捜査線 THE FINAL」 COMPLETE BOOK (ぴあMOOK)Love Somebody 完全盤(初回限定盤)(DVD付)

5.2012年度ランキング( 9/7時点)
というわけで、もうトップ1にランクインさせるしかないじゃないか、これ。
あなたも是非、熱が冷めないうちに。
 
(1)ベスト10
1 踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望
2 アベンジャーズ
3 バトルシップ

バトルシップ [DVD]

バトルシップ [DVD]

4 ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル
ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル [DVD]

ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル [DVD]

5 アメイジング・スパイダーマン
6 おおかみこどもの雨と雪
7 テルマエ・ロマエ 
8 ROAD TO NINJA -NARUTO THE MOVIE- 
9 
10 

 
(2)ワースト3
1 プロメテウス
2 
3

(3)ランク外
  映画 紙兎ロペ