かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

北朝鮮竹島イラン旅行記
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明治維新の陰には苛烈な南島支配/「西郷どん」第十八話

第十八回「流人 菊池源吾」|NHK大河ドラマ『西郷どん』
錦江湾に身投げしながらも一命を取り留めた西郷吉之助は、菊池源吾と名を変えて奄美大島に流されます。失意の日々を過ごすも、薩摩藩に搾取される島の現状を目の当たりにしつつ、島の名族の娘とぅまとの交流が始まっていきます。
奄美の言葉に字幕が付いていた衝撃が強すぎて他のことの印象が飛んでしまいそうで須賀、新編スタートとあって触れるべきことは多いです。まずは吉之助の立ち位置で須賀、安政の大獄から逃がしてやっていたという意味合いも強いようです。入水後、幕府は実際に吉之助を捕まえに来ましたが、そこで吉之助は「月照と一緒に死んだ」ことにされたそうです。だから名を変える必要もあったので生姜、この「菊池」という苗字は、吉之助らが元々菊池家から出た家柄であることと関係がありそうです。ついでに言っておくと、とぅまらの龍家は琉球王家に連なるとか、源為朝の子孫だといういわれ*1を持っています。
ドラマにも描かれていたように、薩摩藩による南島への砂糖収奪は苛烈なものであったようです。こうした苦しみの上に薩摩藩の経済力があり、斉彬の集成館事業があり、もっと言えば明治維新があるということは忘れてはいけないと思います。ちょっと話が逸れま須賀、かつて税調のドンとして君臨した山中貞則が、唯一の沖縄名誉県民に選ばれるほど沖縄に尽くしたのは、鹿児島県出身者としての贖罪意識があったからと言われています。歴史を知り、歴史に感じる態度というのは今こそ重要になっていると思いますけどね。
アンゴという言葉も出てきてはいましたが、次回話すのがよいでしょうか。それにしても、柄本明志村けんとコントをしている印象ばかりが強かったので締まった演技をしていて驚きましたw

*1:そもそも琉球王家が為朝の子孫を称しているのでこうなるのは必然なので須賀

情勢激変前の本だが十分面白い/『金正恩 狂気と孤独の独裁者のすべて』(五味洋治)

金正恩 狂気と孤独の独裁者のすべて

金正恩 狂気と孤独の独裁者のすべて

『父・金正日と私 金正男独占告白』で知られる著者が、金正恩という人物と彼を取り巻く情勢を論じた本です。
仕草や話し方に見る本人の心理分析や、大阪出身の母・高容姫、ミサイル開発に貢献する「3人組」、金主と呼ばれる新興富裕層の成長、緩む軍や人民の規律―など、北朝鮮の過去から現在までを様々なソースからの情報で読み解いています。内容も雑多といえば雑多であり、当然4月27日の板門店での南北首脳会談や、6月にシンガポールで開かれることになっている米朝首脳会談に向けての動きは入っていないので須賀、情報量は豊富なので今読んでも学ぶことは多かったです。どんな本やサイトが参照されているかというのも参考になりますよね。
そもそも、『粛清の王朝・北朝鮮』(羅鐘一)以来、北朝鮮関連本を読んでいなかったというのはちょっと情報の更新をサボりすぎましたかね。気をつけます。