GDD2010【基調講演】 ジョセフ ターナスキ、及川卓也 他 - Google Developer Day 2010
メモ
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GDD2010会場/展示レポート
Google Developer Day 2010セッションレポートx4
3つのトラックを用意
どう機能を使いこなすか、アイディアなど実用化に向けたフェーズへ。
GoogleはWebアプリケーションの課題についてChrome Web Storeで解決していく。
きょうはなぜAndroidなのかを、話したい。また日本に特化した機能として、音声文字入力と日本語フォント(モトヤ)を紹介。
- Cloud Platform
Google App Engineの紹介、クラウドでの移植性について。Googleは常にオープンスタンダードを大切にしている。
基調講演
ChromeのWindow芸(すべてブラウザでの描画)
Chrome & HTML5
ウェブの重要性は会場の皆さんはご存じのとおり。
北米のデータを紹介
→ インターネットの利用時間の大幅な増加 117%増加
(その他のメディア、TV、新聞、ラジオ、は軒並み低下か横ばい)
人々がWebの上で生活し始めている。ライフラインを支えるようになってきた。
Webの技術はウェブ標準が支えており、単純なマークアップランゲージからHTML5によるアプリケーション化が進む。
Webアプリケーションの技術はオープンな形である必要がある。W3Cによる標準化が推進されている。
W3Cの活動について - 一色正男(慶応大学)
Webが変化してきた。HTML5は世界中のエンジニアのコンセンサスを得てつくっていくもの。次の時代を作ることになる。
見るWebからプラットフォームとしてのWebへ。これはビジネス構造の変化をもたらす。
HTML5の普及について(再び及川さん)
HTML5への対応が進んできた。すべてのメジャーブラウザで対応完了。
実際の対応レベルはブラウザごと異なるが、基本的にはネイティブサポートされていると言ってよいだろう。
HTML5は、できるか/できないの議論から脱却し、パフォーマンスの問題(実用に耐える)へと移った。
どう機能を使いこなすか、アイディアなど実用化に向けたフェーズへ入ったことを示す。
FishIE Tankデモ
2D Canvasのデモ(金魚の数を増やす)
GPU支援を行うと250匹でも25FPSを維持(なしだと7FPS程度)
→ Chromeもカナリービルド(カナリアビルド。炭鉱のカナリアから。テスト用バージョン)からまずは導入。
グラフィックスのアクセラレーションは3Dの世界でも有効
WebGL Aquariumデモ
http://webglsamples.googlecode.com/hg/aquarium/aquarium.html
GPUアクセラレーションの活用でパフォーマンスの向上と最適化が期待できる。
ブラウザからローカルデバイスを活用
モーションセンサー
Googleのホームページが左90度傾くデモ。CSS3のトランスフォーム機能。スタイルを定義するだけで簡単に実現できる。
(画面を見て)微妙に揺れているのはMacBookProのモーションセンサーをDevice制御APIで連動した結果
ローカルファイル
HTML5からローカルファイルをドラッグ&ドロップで対応。ファイル名、タイプ、サイズなどJSだけ制御可能に。
HTML5 Studioにたくさんのデモがある。
http://studio.html5rocks.com/
次の段階へ進むHTML5
ハードウェア連携、ローカル資源の活用
デモのおさらいをしよう。
デバイスオリエンテーションをDOMイベントとして定義
interface DeviceOrientationEvent : Event{...}
Webアプリケーションの課題
- 発見(見つけやすさ:家電量販店などでは取り扱われない。
- 再発見(再アクセスの容易さ:次の瞬間に忘れるかも。また見つけられるか。いったん見つけたものをもう一度探せるか…
- マネタイゼーション:クライアントパッケージとして販売が難しい
これらを解決するのが
→ Chrome Web Store
アプリケーションを探しやすく、インストールという概念
無償&有償アプリケーションも対応、開発者向けプレビューをすでに開始
Chrome Web Storeのデモ
(Chromeの開発者向けビルドで)
Fiabee:オンラインストレージサービス。 http://www.fiabee.com/
Web Store上でアイコンをクリックするだけで起動
オンラインストレージ上のファイル、サムネイルなどが見える。
HTML5のWeb Sqlサービスを利用して動画再生などWeb画面のなかで行える。Webサーバーへの直接問い合わせではなくて、SQLデータベースで持つことで高速化。extensionを利用すれば、ドラッグアンドドロップでアップロードも可能。
アンインストールもかんたん。
これらはChrome上で動くインストーラブルなWebアプリケーション。
- オープンプラットフォームによるinnovation
- 妥協のない機能を提供する段階
- Chrome WebStoreによるアプリケーション販売
Androidについて - ティム ブレイ(Androidデベロッパーアボゲイト)
- GDDに初めて参加
- Androidの話はだいすき
- 東京に来れたのがうれしいよ
きょうはなぜAndroidなのかを、話したい
そのまえに、もっと大きな枠組みで、なぜモバイルなのか?についてから始めよう。
Googleはモバイル分野に注力している。
世界の人口68億人、41億デバイス、36億人が利用、12億PC(モバイルがPCを超えている)
このようにMobile経由でのネット接続が増えてきた。
AOLは5年間の間に2000万ユーザーを獲得。大変な成功と言ってよいと思う。
docomoのi-modeはAOLの2倍、4000万ユーザーを獲得。
Netscape、同期間で5000万ユーザーを獲得。
iOSは5年間で2億人を獲得した。
Androidはまだ非常に短い期間ではあるものの、iOSを上回る勢いで成長している。
モバイル分野の伸びは著しい。
Androidは成長し続けている
1日6万アクティベーション(2月)から最近では20万を超える(8月)
アプリケーションも2万から8万に成長した。開発してくれている開発者に感謝している。(会場拍手)
(Google I/O 2010 5月の段階のムービーを紹介)
90デバイス、21企業、50キャリア、49ヶ国
多くのアプリケーションが提供されている特にゲームが伸びている。
(クリス登場)SpectraSoulsというゲームをデモ
GoogleはAndroidマーケットの改善のために活動している
- App検索はオートコンプリートに対応
- 開発者サイトからはコメント、クラッシュレポートを確認できる
- LicensingServerを無償で使える。これらはアプリを盗むことを防げる
Androidはこの一年でたくさんのニュースがあった
日本に特化した機能も。
- 日本向け音声入力デモ(OMRONと共同して)
"貴社の記者が汽車で帰社した。" iWnn IME Voice Inputをテストしたが、ネットワーク状況が悪くて失敗。
(みんな笑い)
- モトヤフォントを導入
ユーザグループ
日本Androidの会 2年間で11600人に到達。
日本はマーケットダウンロード5位、アップロード2位。次回はぜひ、1位に!
Google App Engine - フレッド ソオー
Google App Engine を2008年に発表した。
クラウドをWebアプリケーションのプラットフォームへ。
9万開発者、13万のアクティブアプリケーション、55億のページビュー/Week
日本の成功事例
- エコポイント:AppEngineはエコポイントを支えている
- mixiFESアプリ:サッカー観戦のためのアプリ
アプリケーション=ユーザーの笑顔につながる。
プラットフォームの簡単さは開発者にとっても笑顔に。
Before
After
今年の5月、笑顔になってもらうためにFor Businessを発表
SSL And SQL、技術サポート、分かりやすい料金体系などアプリケーションを一元管理して、セキュリティポリシーを簡単に扱える
IT予算の6割が保守にかかるとの統計がある。新しいinnovationや開発のために使われているわけではない。
このオーバーヘッドを軽減していきたい。アプリケーションに集中できるように。
開発に費やす40%を100%に増やせたら。
(今後のロードマップ)
AppEngineトラフィックは日本が第2位。
appengine ja night などイベントが毎週のように開かれている。
コミュニティの貢献が大きい。松尾さん(元 東京GTUG代表)は、AppEngineデベロッパーアボゲイトとして、はじめてアメリカ以外から採用した。
Cloud Portability
クラウドでの移植性について。
データを人質に閉じ込めない=オープンスタンダードであるということ。
- データのポータビリティ
- アプリケーションのポータビリティ
を両方確保する
Googleクラウドから全く別のクラウドへの移動も可能に。さらに容易にするツールを用意した。
GWT(Love)Roo
GoogleとRooはお互いに補完関係。Google WebKit(フロントエンド)とSpringrooビジネスアプリケーションのバックエンドの組み合わせ。Rooはハイレベルでの可用性を確保
roo> project --topLevelPachkage
roo> hint
roo> persistens setup --provider DATANUCLEUS -- database
…
データベースの一種としてプラグインとして対応。複数のクラウドデータをやり取りできるため、移植性が高い
基本的なアプリケーションを簡単に作れる。Rooでつくればどんなクラウドにもデプロイできる。
最後に、入力について
Webアプリ、クラウドを考えるとユーザとのインタラクションが重要
日本語入力での問題を考える。立ち上げ→変換→Webアプリへの投入
それぞれのコンポーネントで非英語圏に対する技術が確保されているか?
Google日本語入力
(GDD2010jpで配布した冊子を指して)開発秘話を分かりやすくマンガで解説。
Google日本語入力はベータとDevチャンネルの2つを用意してベータが外れるように開発をがんばっている。
Google日本語入力Cloud API
正式名称はTransliteRation API日本語サポート
JavaScriptだけで日本語IMEを使える。高い変換効率と豊富な語彙
デモ:歴女、森ガール、工場萌え、痛車などが即座に。
変換結果がJSONで帰ってくる。Traslateration APIは本日公開、バックエンドのみ。フロントエンド/WebUIは後日公開。
Google日本語入力Cloud APIについてはわからないことも多いと思う。
10/23 テクニカルイベントでコードリーディングイベントを開催する。ぜひ参加を。