「坂の上の雲」と現代軍隊

1月7日
一行ネタ/司馬遼太郎の「坂の上の雲」を新幹線読書/日清戦争は、当時としては「久しぶりの海戦」ということで、当時の世界の海軍関係者の注目を集めたらしい/そういう点で言えば、現代では「海戦」は殆どないのでは?フォークランド紛争の海戦が「最後の海戦」では?

一行ネタ/司馬遼太郎によれば、日本海軍は、「当時としては最先端の戦艦」をイギリスに建造してもらったらしい。イギリスとしては、「とりあえず当時の三流国に導入してもらい、不具合ないか確かめてもらって、問題なければ自国海軍に導入」するつもりだったらしい。つまり戦艦のベータ版

そのエピソード聞いて、ドローンを(規制法のない)アフリカの国に大量導入して、問題点をクリアにする、という未来世紀ZIPANGの話を思い出した。国丸ごとベータ版。

一行ネタ/軍隊には「参謀」というのが存在し、陸軍大学校卒業のような秀才がその役を担う/でも、トレーダーもAIに代替される現代だから、軍事参謀を代替するAIも、開発されるんだろうな

現代では大戦がなかなかないから、各国軍隊の参謀本部は図上演習を多用する。感覚的には囲碁将棋/囲碁も将棋もAIが人類を上回った/ということは、実際の戦争の参謀も、人間よりAIの方が、うまくいく?

1月8日
坂の上の雲」読んでる/「東北と九州の兵士は強い」とある/徴兵軍事社会である戦前であれば、「兵士が強い」ということで、東北と九州はリスペクトされたんだろうな/戦後、徴兵社会じゃなくなり「カネこそ全て」な社会になると、東北と九州は、「カッペ」とバカにされるだけのエリアに成り下がった

坂の上の雲の時代、歳出に占める軍事費の割合は半分近くに達していたらしい/当時「社会保障費」なんてのは存在してたのかな?

バルチック艦隊に「従軍神父」が乗船してた、と「坂の上の雲」に記載あるが、では旧日本軍には「従軍神官」はいたのかな?/と思ってWiki見たら、従軍神官や従軍僧侶がいたようだな/従軍僧侶がいたとは意外。国家神道の時代だから仏教関係者を国が受け入れるとは思わなかった

因みに、徴兵軍隊内に宗教関係者が入るのは韓国では珍しくなく、これが「韓国国民の半分がキリスト教徒になってる理由」。韓国男性は徴兵による精神的不安を、徴兵軍隊内の神父牧師に癒して貰ってる

1月14日
先週末に続いて「坂の上の雲」/日露の黒溝台会戦で、3挺の機関銃が活躍した、とある/「セーラー服と機関銃」のイメージで、「機関銃なんか、女子高生でも扱える、ピストルに毛が生えたような武器」という先入観があったが、当時は最先端武器だったのね。たった3挺でも大活躍

日露戦争の当時は、司令官などが戦場で漢詩を謳ったりしたのね。漢詩を謳えることが、当時のエリートのたしなみであり、エリートであることのアイコンだった/現代のエリートは勿論漢詩などは嗜まないが、それに代わる「エリートのアイコンとしての文芸」って、何かあるかな?

日経新聞とか見ても、「俳句」「短歌」の紹介欄はあっても、「漢詩」の紹介欄はない。何故「漢詩を作る」という文芸活動はこの100年で消滅した?

旅順攻略で、日露軍が「死体収容の為に一時休戦」とか坂の上の雲の描写であるが、実際の戦争において、このような休戦って、結構なされるものなのか?戦場国際法で、このような休戦規程が決まってるのか?

2017年において、地球上の戦闘エリアは殆ど「内戦」とか「ゲリラ戦」とか「非正規軍の戦闘」とかだから、「戦時国際法?何それ美味しいの?」な軍団が戦争してる訳で。シリアとか戦時国際法は殆ど空文状態だろうな。

坂の上の雲」を読んでる/不眠不休で兵士が軍事行動/「兵士の睡眠を、極力ゼロにする」ことが出来るような医学研究って、なされているのか?連続96時間睡眠ゼロで軍事行動できるような覚醒剤の開発とか

坂の上の雲を読むと「広島師団」とか「弘前師団」とか、師団が置かれてる都市の名前で軍団を呼称されてる/実際、戦前徴兵軍では、軍事行動は「地域毎の競争」の側面も大きかったのだろう/そういう競争に関心のない大阪の「大阪師団」は、弱い訳です

前にもツイートしたが、「○○県人は、△△な性格」という県民性分析は、恐らく徴兵師団の性格を分析するために生まれたんじゃないかと思う

確か東京の師団は、かつては栄光の師団だったが、2.26事件を引き起こしたので、一転して日陰モノ扱いされるようになった、と聞いたことがある

坂の上の雲の、児玉・大山・秋山やクロパトキンの「兵の動かしかたの戦略」を読むにつけて、「これってAIで代替できるだろうなあ」と思う訳です

司馬遼太郎は「日本軍は、秋山好古のような平民が将校になれるが、ロシア軍は貴族しか将校になれない。それが日本軍の強さとロシア軍の弱さだ」と書いてる/が、秋山好古にしても「そんなに豊かではない」が「実家は士族」であり、「平民=庶民」とは言いづらいのでは?

結局、日露戦争時の日本も、「社会の階層の中で上位5〜10%な人からしか将校を輩出してない」んじゃないかと思う/まあ当時のロシアは「社会の階層の上位1%な人からしか将校を輩出していない」のかもしれないが

坂の上の雲で、「兵士の死臭が、生きてる兵士の軍事行動の妨げになる」な描写があった/死臭を速やかに消去して、生きてる兵士の軍事行動の妨げにならなくする軍事技術は、無いのかな?

坂の上の雲で、「日露戦争当初に投入された兵力は若兵が多くて士気も能力も優れていた」が、「後半に投入された兵力は、妻子ある老兵を応召したので士気も能力も低かった」とある。つまり徴兵兵力の士気は「失うものが少ない」独身者の方が上/士気の面では、徴兵国家では独身者が多い方が有りがたい?

日露戦争時の日本の人口は5000万人ほどだったらしい/坂の上の雲によれば、ロシア帝国の人口はポーランドフィンランド等も含めて1億3千万程度/その後の100年で、日本は人口2倍になったが、ロシアはあまり人口増えてないんだな。ベビーブームが無かった?

今の自衛隊の、「各地の師団構成員の士気の比較」なんてのは、定量的になされているのかな?「東北地方の自衛隊員の士気は、中部地方自衛隊員の士気より高い」とか